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みどりのマーケティングってなに?丸の内にはなぜみどりが増えているの?日本のまちづくりをリードする丸の内の戦略から、みどりのマーケティングについて考えました!
■丸の内の「ハードのデザイン」 speaker 植田氏
三菱地所設計 都市環境計画部の植田氏から、丸の内のハード面のデザインについて聞きました。丸の内エリアには「緑のデザインマニュアル」があり、このマニュアルを踏まえてみどりの設計が行われているとのこと。丸の内の仲通りは緑が多いおしゃれな場所ですが、1998年は街路樹がまっすぐに並ぶ画一的なアスファルト通りだったそうです。
そこで、建物の内外でホッとできる居間をつくるというアーバンリビングルームをコンセプトに整備が行われ、たくさんの樹種を配置し、統一感の中にも変化がある今の仲通りになったそうです。
植田さんのお話しで特に印象的だったのは、オフィス街やショッピング街としてだけで丸の内をとらえるのはもう限界になってきている、ということ。
ガーデニングショーなど、環境教育の場として、子ども達が都市の緑を学ぶ場として使用する場としても意識しなければならない時代になっているそうです。だからこそ、丸の内には緑がたくさん増えているんですね。
■丸の内の「ソフトのデザイン」 speaker 近江氏
エコッツェリア協会の近江氏から、丸の内のソフト面のデザインについて聞きました。 エコッツェリア協会は大丸有エリアをどうやってサステイナブルに使っていくかを活動理念にしています。 そこで、「サステナブルビジョン」を作り、エリア内で働いている人の健やかさとか、防災とか災害時の電力の確保とか、創造力ある企業コミュニティをどう創るかなど多岐にわたって活動中です。 住民がほとんどいないという特異な丸の内エリアで、そのエリアの価値をあげるためには、ソフト面の充実が不可欠。いろんなビジネスを生んでくれる人を集め、力を借りながら新しい取り組みを実践しているとのことでした。
■「資産価値をあげる緑ってナニ?」
「資産価値をあげる緑」について、参加者と意見交換を行いました。ここで出てきたのがCSVという言葉。CSV(Creating Shared Values)は、企業活動の延長線上に社会課題の解決を見据えた時、自分たちの収入も上がり、向こう側でもビジネスができるという考え方です。それを実現するためのプロデューサー的な立場の人材育成が求められています。
また、サステナブルな緑のためには維持管理する費用が必要であり、その費用を生み出すためには、福祉的な視点など環境以外の視点で見ることも必要との意見があがりました。