他団体連携で広がる環境保全の輪

あきる野市にある大澄山は、「特定NPO法人 ふるさとの森づくりセンター」と「西多摩マウンテンバイク友の会」によって保全活動が行われています。マウンテンバイクの団体が、なぜ環境保全活動を行っているのでしょうか?

■声掛けから始まった他団体連携

「ふるさとの森づくりセンター」は、あきる野市菅生を中心に活動中。子どもたちの里山体験活動「自然の学校」の開催や、複数の雑木林の管理を行っています。
「西多摩マウンテンバイク友の会」は、西多摩の丘陵や里山地域を愛するマウンテンバイク愛好家が集まって出来た団体です。同団体は、マウンテンバイクで楽しめる西多摩陸の丘陵や里山に感謝し、その気持ちを地域に還元するために地域のゴミ拾い活動などに参加し始めました。それを見ていた、ふるさと森づくりセンター理事長の浅原さんが声を掛けたことがきっかけで、西多摩マウンテンバイク友の会による大澄山保全活動が始まったそうです。大澄山では、保全活動は友の会が行い、生態系調査や保全方針決定など専門的な部分はふるさと森づくりセンターが担当しています。

武蔵野市に唯一残る雑木林

■マウンテンバイクで集合→山の活動→サイクリング♪

XXX"西多摩マウンテンバイク友の会は、大澄山の活動に合わせ、活動参加希望者のための説明会を開催しています。説明会に参加すると、月一度の活動に参加できるようになり、マウンテンバイクに乗った若者や親子が大澄山に集まります。

この日の活動日には、ふるさと森づくりセンター理事長の浅原さんのレクチャーを受けた後、草刈りを行いました。子ども達も元気いっぱいに草刈り、ときには自分が刈った竹でチャンバラ遊び!活動の後は皆さん颯爽とマウンテンバイクに乗って山を駆け下りていきました。活動後は毎回皆でサイクリングを楽しむそうです。

西東京の木50選を市民とともに歩く会

西多摩マウンテンバイク友の会代表の柴田さんは、野山北・六道山公園のボランティア活動を始めたことをきっかけに、地域貢献への想いが強くなったそうです。マウンテンバイク愛好家と環境保全は結びつかないように感じるが、西多摩地域の美しい自然の中でマウンテンバイクに乗れるよう活動していきたい、とおっしゃっていました。


(左)柴田さん(西多摩マウンテンバイク友の会代表)

■他団体連携の可能性は無限大!

他団体とつながり、輪を広げていることで、ふるさとの森づくりセンターの活動場所は広がり続けています。環境保全活動を行う市民団体にとって、人材の確保は重要な問題です。ふるさとの森づくりセンターのように、枠にとらわれない他団体連携は、これからの人材不足を解決する事例となると感じました。同団体の今後の活動の広がりがとても楽しみです。

※『特定NPO法人 ふるさとの森づくりセンター』は2011~2013年度「東京の緑を守ろうプロジェクト」の助成団体です。助成金は、あきる野市内にある雑木林の保全に役立てられました。