自分の経験を生かして、地域の緑を後世に引き継ぎたい!
小平市西部地区の玉川上水近くにある5つの雑木林。市有地と民有地が近接するこの場所は、「NPO法人東京どんぐり自然学校」が小平市と協働で管理しています。地域の緑を後世に残すため、今日も雑木林のお手入れが行われています。
■地域の緑を後世に引き継ぎたい!
NPO法人東京どんぐり自然学校の会員は現在約70名。 定期的に集まって、雑木林の管理をしています。 「地域の緑を後世に引き継ぎたい!」という思いで、2002年に1つの雑木林の管理から始まった活動。雑木林の管理や環境に関する知識のあるメンバーが集まってスタートしたそうです。
その後徐々に活動範囲もメンバーも増えていき、今では5つの雑木林の管理を行っています。管理している場所には、市有地もあれば民有地もあります。 民有地を管理する場合は、土地の所有者と小平市、そしてNPO法人東京どんぐり自然学校の3者で管理に関する協定を結んでいます。
大切な雑木林を安全に管理するために、定期的にチェーンソーや刈払機などの安全衛生講習を主催しています。 活動には市の職員の方が参加することもあるそうで、良い協働の関係ができているそうです。
■たくさんの生物が生息する雑木林へ
今回の活動では、23人のメンバーが2つの雑木林に分かれて下草刈りなどの手入れを行いました。 小平市上水新町地域センターに集合し、入念に準備運動をしてから作業開始! ある雑木林にはオオタカが生息し、「特別緑地保全地区」に指定されています。 雑木林の中で、竹筒に植えられたクヌギやコナラの苗を発見。 この苗は雑木林でとれたどんぐりから育てられていて、大きくなったら小平市内の雑木林に植樹される予定です。
さらに奥に進むと、森のビオトープと名付けられた落葉プールが設置されていました。冬にはカブトムシの幼虫が冬越しをするための絶好の場所になると言います。 どの雑木林も、生態系に配慮してそれぞれに適した手入れがなされ、たくさんの生物が生息する心地よい場所になっていました。 お話を聞いているだけでも、皆さんの地域を愛する気持ちと、地域の緑を守りたいという気持ちが伝わってきました。
■地域の人達にもっと雑木林の良さを伝えたい!
NPO法人 どんぐり自然学校は、雑木林の管理作業だけでなく、さまざまなイベントも開催しています。子供たちと一緒に楽しみながら雑木林を探検する「子ども雑木林探検隊」や、雑木林のキノコを観察する「キノコ教室」など、どれも毎回人気で、たくさんの方が雑木林を訪れるきっかけとなっています。
小平市のグリーンフェスティバルでは、丸太切り体験や間伐材を利用したマイ箸作りなども好評とのこと。 今後も管理地は増える予定があるというNPO法人 どんぐり自然学校。雑木林の保全を行うだけではなく、その大切さを、今日も地域に伝えています。
※『NPO法人 どんぐり自然学校』は2011~2013年度「東京の緑を守ろうプロジェクト」の助成団体です。
助成金は、雑木林の整備や環境イベント開催に役立てられました。